平成27年度(9/14〜9/16)
      『東北被災地義援・慰霊参拝に憶う』

                                          ― その1 ―

合掌
 8月、母が逝った・・・85歳。年齢を問われれば不足はない。しかし・・・前日まで元気でいた姿を想えば、無常は、常に『今』に在るということである。時間というものは、救いでもあるが、時にその非情さを私達の前に突き付けるものだ。 
 
《一燈照隅》(いっとうしょうぐう)という言葉があるが、正に母の生涯の姿でもあった。賢愚いずれであっても、一つ事を信じ念じ行じ続ければ、必ず成就する。いかなる環境に置かれようとも、その立場立場に於いてなくてはならぬ人になる。自らの身を()にして世の為、人の為に働く 〜 一隅を照らす、とは愚痴らず、めげず、一途ひたすらに行じ続ける、そういう姿をいうのであろう。
 今年の被災地での感慨も、つとに
《一燈照隅》の人達との出会いに尽きる。4年と7ヶ月が経過した今日、あの悪夢は忘れ去られ、更に日本国民の脳裏から遠ざかってしまった感を(いな)めない。
 人は誰でも泣きたくなるような不遇と背中合せの人生を歩んでいるのではなかろうか?・・・しかし、また人生も涙することで、
心耳(しんじ)が研ぎ澄まされ、聞こえてこない声が聞こえ、見えてこない世界が見えてくるものである。
 9月15日・15時37分(被災時刻)、私は()しくも74名の児童が津波に呑み込まれた石巻市立大川小学校遺構校舎内に居た。「立入り厳禁」・・・そんなバリケード看板は、もうどうでもよかった。止め()無くあふれる涙で声にならない読経の中、命の重さで体が動かない・・・。大川小学校の校歌には
『未来をひらく』というタイトルがつけられているそうだが、あの小さな命たちには、もはや未来は無い。未来への道を切り(ひら)いてやれるのは、私達同胞の責務であることを銘記したい。
 被災地の子ども達の放課後学習広場を開設尽力されている認定NPO法人カタリバ(岩手県大槌町 臨学舎・宮城県女川町 向学館)代表理事 今村久美氏は言う。

                 
名前を呼べば
                 返事してくれそうだ

                 返事しているよ
                 聞こえないだけ

 「大川小学校でお子様を亡くされた方々は 〜 この停滞した社会の中で、普遍的にどこにでも存在してしまっている〈前例踏襲主義〉〈お任せ民主主義〉の大人の思考停止状態に、そんなのもうやめよう、みんな自分の頭で常日頃から考えようと、訴えていらっしゃるように、私には見える。 〜 ちいさい命が失われた
原因を、社会の学びに変えなければいけないと、心から感じている。その責任が、すべての大人たちに課せられた、子どもたちからの宿題だと思う。
 こんな話を聞いたことがある。
 朝顔のつぼみに24時間光を当てても、花は咲かない。花が咲くには、朝のまばゆい光に当る前に、夜の冷気と闇が不可欠であると・・・大震災によって散って逝った子どもたちからの宿題に答える為に、すべての大人たちは、その課題として、神仏より大きな試練(困難)を与えられて、試されているのだろう。

               
― 家族は、国のいしずえ ―

 母が残した備忘年帳の最後の言葉である・・・
心耳(しんじ)を澄ませたい。

 @平成23年4月14日 付 (宗教法人からの支援金)
  ・100万円  (銚子市へ)
  ・100万円  (旭市へ)
  ・300万円  (日赤を通して東北地方へ)

 A平成23年9月29日 付
  協賛金
  ・1,002,988円 協賛者一同・寺族 並 山務員一同(日蓮宗宗務院当局へ)

 B平成24年9月4日 付
  岩手県大槌町、日蓮宗 蓮乗寺再建支援金
  ・1,031,885円(協賛者一同・寺族、山務員・幼稚園職員一同)
  ・118、115円(宗教法人からの支援金)

※憲法20条・89条の原則上、政教分離にて宗教法人への助成金は、一切国からなされていません。今度(このたび)、支援金を届けさせていただいた蓮乗寺様は、檀徒161名が津波にて他界されているにもかかわらず、檀徒一丸となって心の拠り所としての、寺門再興に尽力なされています。その信念に共鳴して支援金を届けさせていただきました。

 C平成25年2月23日 付
  日蓮宗宗務院 同心会を介して震災孤児・遺児への義援金
  ・80,122円(協賛者一同・寺族・山務員・幼稚園職員・園児・保護者)

  (学)妙福寺学園銚子幼稚園園児・保護者・職員からの千羽鶴(応援メッセー   
   添えて)

 D(1)平成25年8月24日 付
  岩手県山田町日蓮宗善慶寺への復旧義援金
  ・200,000円

  (2)平成25年9月3日 付
  岩手県大槌町・日蓮宗 蓮乗寺御宝前
  ・50,000円

  (3)岩手県大槌町コラボスクール臨学舎
   震災孤児・遺児を中心としての小学生〜高校生を対象としての放課後学習場
  ・500,000円(主催NPOカタリバへ、教材・文具・備品等購入の為)

  (4)平成25年9月4日 付
   岩手県陸前高田市こども図書館「ちいさいおうち」
   幼児・小学校低学年を対象としての絵本図書館
  ・300,000円(NPOうれし野こども図書室へ日本人偉人伝記絵本購入資金とし
            て)

  ・千羽鶴(応援メッセージを添えて)

  (5)平成25年9月4日 付
   宮城県女川町コラボスクール向学館
   震災孤児・遺児を中心としての、小学生〜高校生を対象としての放課後学習場
  ・500,000円(大槌町臨学舎と同目的の為)

  (6)平成25年9月5日 付
   宮城県仙台市「あしなが育英会」仙台東北事務所へ
  ・663,742円(内、有志3名より250,000円)
   (仙台市・石巻市・陸前高田市へのレインボー・ハウス震災孤児・遺児心のケア
    ―・ハウス建設義援金として)
  ・136,258円(宗教法人からの、同目的に対する支援金)

 E(1)平成26年9月2日 付
   岩手県大槌町・日蓮宗 蓮乗寺様へ 本堂・客殿・庫裡 復興)
  ・200,000円

   (2)岩手県大槌町NPO法人カタリバ コラボスクール臨学舎へ
  ・500,000円
  震災孤児・遺児を中心として、小学生〜高校生を対象としての放課後学習場へ、
  文具・備品等購入の為


  (3)平成26年9月3日 付
   宮城県女川町コラボスクール向学館へ、大槌町臨学舎と同目的の為
  ・550,000円(内、有志1名より100,000円
  (学)妙福寺学園銚子幼稚園園児・保護者・職員より50,000円
  ・千羽鶴(応援メッセージを添えて)

  (4)平成26年9月4日 付
   宮城県仙台市「あしなが育英会」
   仙台レインボーハウスへ
  ・800,000円(内、有志1名より100,000円、宗教法人より45,571円)
   仙台市・石巻市・陸前高田市各レインボー・ハウス竣工なり、今後の震災遺児ケ
   アー・ハウス活動資金の一助として。


 
F(1)平成27年9月14日 付
  岩手県山田町被災された
船越小学校へ
  ・500,000円(文具・備品等購入の為)
  ・妙福寺先代 室 手縫い雑巾39枚

  (2)岩手県大槌町・
日蓮宗 蓮乗寺様へ
  ・300,000円(仏具・境内整備等)
 
  (3)岩手県大槌町
NPO法人カタリバ コラボスクール臨学舎へ
  ・500,000円
  ・千羽鶴(応援メッセージを添えて)
  ・妙福寺先代 室 手縫い雑巾20枚

 
G(1)平成27年9月15日 付
  宮城県女川町
コラボスクール向学館へ
  ・500,000円
  ・妙福寺先代 室 手縫い雑巾20枚

 御協賛いただきました檀信徒有縁各位、幼稚園園児・保護者各位、山内・幼稚園職員の皆様方には、今後とも『発心・決心・持続心』の精神を(もとい)に継続して「布施行」の実践・・・當山の仏法修行の指針と心得て、
《させていただく》その法悦を共有してまいりましょう。
                                               再拝
 



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